Ｎｏ、１４７　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　０３、１１、１８

徳間ドッジボール愛好会

　１２日（水）。ルーマニアからお客様がやってきました。16歳のアシカさんとマトゥーシャ先生です。　ビーネ　アツ　ベネティ　ラ　トクマ（ようこそ徳間へ）

　アシカさんは小児エイズに感染していて、来日はＡＡＡ（アクト　アゲインスト　エイズ）の橋渡しによって実現したものです。

　徳間小学校は長野オリンピックを機に始まった「一校一国の交流活動」以来、特色ある教育活動のひとつとしてルーマニアとの国際交流を進めてきました。（今年で８年目。）　これまで、全校挙げてのルーマニアの学習、ルーマニアの子どもたちへの学用品支援活動、さらにエイズについても学んできました。

　学年の段階に応じてエイズ学習を実施し、子どもたちは血液（白血球、赤血球、血小板）のはたらきと免疫力、そして、ＨＩＶウィルスの特徴を知り、このウィルスは体内では強いが空気中では弱いこと、熱や消毒によって衰退すること、したがってルーマニアの小児エイズのお友だちと握手したり、普通の遊びをいっしょに楽しむことができることを学びました。

　この日の午前、全校交流会では各学年から発表があり、アシカさんもいっしょに歌ったり踊ったり、楽しい時間を過ごすことができました。１年生は「きらきら星」の演奏。２年生は、けんだま、竹馬など「日本の遊び」。３年生は「ソーラン節」を演奏し、みんなで手拍子や掛け声で盛り上げました。

　４年生は運動会で踊った「花がさ」を再現。アシカさんもすぐに真似して踊りの輪に加わりました。５年生はルーマニア民謡「牧人の歌」をリコーダーで演奏。６年生は応援エールと組体操の発表。

　アシカさんの感想は「踊りや歌やゲームをいっしょにやって、楽しかった。」

　主治医のマトゥーシャ先生も「徳間小の子どもたちのやさしさのおかげで、アシカたちの病気の進行を抑えることができます。人間の愛の力を感じました。」と述べておられました。

　午後の学習会では、これまでの徳間小学校の交流の歴史や児童会の活動の経過を映像で振り返ったり、ＡＡＡ（アクト　アゲインスト　エイズ）の藤森英基さんからお話をうかがいました。

「エイズに苦しむ人は世界中にいます。そして、エイズについての正しい知識がないために多くの人々が差別されたりいじめられたりしています。徳間小学校の皆さんが、そういう人たちに勉強したことを教えてあげてください。」

　藤森さんはやさしく子どもたちに説明してくれました。子どもたちは映像に目を見張り、真剣に耳を傾けていました。

　ドッジボール愛好会としてもドッジボールに限らず友好交流の輪をさらに広げるために、また、学校での活動とドッジボールとの両立を図る意味でも、このルーマニア交流を大切に考えてきました。

　ビクトリーキッズキャプテンの小林君はリサイクル委員長として、また頼れるアタッカーの宮崎君、松下君は児童会長、及び副会長として、今年度の児童会活動を牽引してきました。（「ルーマニアの友に贈る友情リサイクル」活動では、その収益金７万円を今回寄贈しています。花の種や学用品と共に・・・）

　思えば、長野冬季オリンピックのテーマの一つに「未来と子どもたち」がありました。そこから出発した徳間小学校のルーマニア交流。

　子どもたちが、自ら気づき、自ら考え、そして未来を創るべく行動してゆく姿を大人は支援し、共に感動し…、大人自身も成長していきたいものです。（愛好会基本理念）

＝ アシカさん、マトーシャ先生をお迎えして　＝
交流会ではまず、児童会長の宮崎君が歓迎のあいさつをしました。クラスごとの寄せ書きで作った「はり絵」もプレゼント。 　お返しは、現地の孤児院「明日の家」の子どもたちが描いた作品でした。「みんなの家」になればいいな・・・。 　アシカさんが大好きなゲーム「フルーツバスケット」・・・クラスの代表児童といっしょに楽しんだよ。

＝ いつまでも友だちだよ！　＝
午後の学習会では、ＡＡＡの藤森さんからお話を聞きました。「みんなの周りに差別やいじめをする人がいたら、やさしく正しく教えてあげてください。」 　６年生全員の歌声も響きました。「・・・君は友だち、この空の下、めぐり会えた喜びを歌おう・・・」　 　握手攻めの中で・・・、アシカさんはみんなに見送られて帰って行きました。